「ラップスタア誕生2023」の「SELECTION CYPHER」ステージで敗退するも、プロデューサーの“STUTS”に見いだされ、一気に人気ラッパーへと駆け上がった“Kaneee”(読み方は“ケイニー”です)。
その後1st EPや人気ラッパーたちとの数々のコラボ曲をリリースし、2024年6月には待望の1stアルバム「Remember Me?」をリリース。
初のワンマンライブも成功させて、ますます勢いにのるKaneee。
この記事では、そんなKaneeeについて紹介していきます。
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目次
プロフィール
アーティスト名 | Kaneee(ケイニー) |
本名 | 非公表 |
年齢 | 23歳(2000年生まれ) |
所属レーベル |
これまでのキャリア
幼少期〜大学時代
・北海道札幌市に生まれ、高校卒業まで過ごす。
音楽好きの父親からギターを教わり、中高時代はバンド活動もしながら、1人でアコギの弾き語りも行う。
ラップとの出会いは、小6か中1の時にヒップホップダンサーである母親が流していたEminemの「Rap God」を聞いたこと事。
・大学(立教大学)進学のため上京する。
大学進学で上京したのは、あくまで目標とする「アーティストとして成功するため」だったとの事。
大学時代もバンド活動を続けるも、本人いわく「全く目が出なかった暗黒時代」という程、結果には繋がらないまま解散。
ラッパー転向〜カナダ旅行
渋谷のクラブ「 HARLEM」にて、現在も活動を共にするRayとCOSMOSと出会いヒップヒップを教わり、ラッパーになることを決意。
2022年8月に楽曲制作のためカナダへ行く。
“人と違うことをやろうとする”、“好きなことしかやらない”というカナダ人の「あまのじゃく」な気質につよく影響をうける。
・2023年1月に父親、2月に弟をたて続けに亡くし、どん底の心境に。はい上がるためには音楽でカマすしかないと決意を固める。
ラップスタア誕生〜STUTSとの出会い
「ラップスタア誕生2023」にエントリー。三次審査の「SELECTION CYPHER」で視聴者投票2位に選出されるも、惜しくも敗退。そのパフォーマンス見ていたビートメイカーの「STUTS」の目に止まります。
2023年4月下旬にSTUTSからDMをもらい、直接会うことに。その場でのちの「Canvas」となるビートを聞かされ、わずか3,4時間でリリックとフロウをほぼほぼ完成させる。
5月28日に開催された「POP YOURS2023」のSTUTSのステージで「Canvas」を披露。
1st EPリリース〜現在まで
2023年11月29日に1st EP『ICON』をにリリース。
BADHOPのラストアルバム「BADHOP」のDeluxe版収録“We Rich feat. G-k.i.d, Yellow Pato, Kaneee & KOWICHI”に参加
DJ CHARI & DJ TATSUKI - ALL FRIENDS (feat. Fuji Taito, Kaneee, eyden & DADA)に参加。
DJ RYOW 14th ALBUM「DRIVE MY DREAMS」収録曲“ Factor feat. Kaneee, C.O.S.A.”に参加。
「POPYOURS2024」に出演。
2024年6月、1stアルバム「Remember Me?」リリース。同月、初のワンマンライブを東京大阪にて開催。
アルバムタイトル「Remember Me?」に込めた想いとは、数十年後の未来のリスナーにもこのアルバムを聴いてほしいというもの。それぐらい自分でも納得できる自信作だそうです。
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影響を受けたアーティスト
中高時代はヒップホップよりも「ロック」や「R &B」が好きで、ロックだと「NIRVANA」R &Bだと「SZA」が好きだったようです。
ラッパーだと最も影響を受けたのは「xxxtentacion」で、他にも「Lil Peep」「Juice Wrld」などのエモラップを代表するラッパーたちに影響を受けたそうで、初めて収録をした曲もYoutubeで見つけた「Juice Wrld」のタイプビートを使ったものでした。
タイプビートとは
特定のアーティストの○○っぽいビートのこと。たとえば「Juice Wrld Type Beat」の場合は「Juice Wrldっぽいビート」、いかにもJuice Wrldが使いそうなビートという意味です。ネット上に多数アップロードされていて、著作者に「使用料」を払うことで使うことができます。ビートを「買い取る」のではなく、あくまで「使用権」を借りるという形式をとります。
楽曲制作のスタイル
「いろいろなビートを流して良いフロウが浮かんだものがあったら、その場でスマホにリリックを書いて完成させてしまう」という、非常に制作時間が早いことが特徴の“Kaneee”。
STUTSと制作した“CANVAS”も、ビートを聞かされたその場でセッションするうちに完成させてしまいました。
「自分のペースで制作をする」という信条を持っているため、リリースするペースこそ早くはないKaneee”ですが、作ると決めてからはフリースタイル的に数時間で完成させるのが特徴です。
盟友“Ray ”について
“Kaneee”の活動の上でもっとも重要な人物が“Ray Inoue”です。
ライブのバックDJを務めていることでおなじみの彼ですが、実は“Kaneee”のプロデューサーであり、マネージャーでもあり、スタイリストでもあります。
渋谷のクラブHARLEMで出会い、それまでライトなヒップホップリスナーだった“Kaneee”にヒップホップを教えたのも“Ray ”でした。
友人としても仲の良い“Ray ”は、今では公私ともにずっと一緒にいる“Kaneee”の頼れるパートナーとなっています。
おすすめ曲
1. Canvas
STUTSと初めて会ったその日にビートを聞かされて、わずか3,4時間のうちにフロウとリリックをほぼ完成させたという曲。
「ビートを聞くとメロディが浮かびやすい」というほど抜群の相性をほこるSTUTSとつくったこの曲は、発表後すぐにSNSでバズり、Kaneee本人もおどろくほどの勢いで広がっていきました。
Canvasという曲名にこめた意味は、「今はラッパーとして何のキャリアもない白紙の“キャンバス”のような自分が、これからいろんな色をつけていく」というものです。
彼の一番のストロングポイントの聞き心地のいいメロディアスなフロウを全編にわたり堪能できる、何度もくり返し聞きたくなるこの曲。
“あの日の負け”から駆け上がっていくという、皆が自分のことに置き変えて共感できる内容も非常にキャッチーなものですよね。
2. Young boy
「ラップスタア誕生」で披露した、これまたSTUTSのビートにのせた曲です。
2次審査の「AREA TRIAL」で審査員たちに指摘された、「最初のノリのまま全編通した方がいい」というアドバイスを取り入れて完成したこの曲も、何度も繰り返し聞きたくなる心地よさにあふれています。
新たに作られたフックも、聞いているこちらが思わずエモーショナルな感情をかき立てられるようなものになっています。
1st EP発売後、2024年に入ってから公開されたPVも、白黒のクールな絵面からはじまり、後半にいくにつけ色づいていくという内容ともリンクさせたような見事なものでした。
ヤバいな feat. Daichi Yamamoto
今まで歌モノの曲が多かったKaneeeが、「バチバチのラップがしたい」という思いで作った1曲。
Daichi Yamamotoを相手に選んだ理由としては、“普段こういったラップをしない2人が組んでやったら面白いと思った”というものだそうです。
「RASEN-螺旋」のパフォーマンスでの、普段の曲ではやらないようなバチバチのラップをかましていたのが印象的だったとの事。
今後の活動について
Kaneeeはいつか本場USに進出して全英語の曲で勝負したいという大きなビジョンを持っています。
プロデューサーもUSの人と組んで本格的にやりたいとのこと。
カナダのバンクーバーなどに長く滞在していた経験もあり、英語にも問題がない事もこういったビジョンを支える大きな強みです。
歌う内容としては、日本の政治や社会システムに対しての不満をつよく抱えているようで、そこに対する意見を表明するような曲も作っていきたいと語っています。
日本社会にただよう「みんなからできないと言われたら、自分のやりたい事でもできないと思いこんでやらない」というムードが大嫌いなそうで、そういった風潮を打ちやぶっていきたいとも思っているようです。
ビートに合ったメロディアスなフロウを生み出すセンスに長けているKaneeeですが、これからはまた違った方向性の曲も聞かせてくれるようで、楽しみですね!
まとめ
ラッパーKaneeeについて紹介してきました。
とにかく“人とは違うことをすること”を信条としいる彼は、次に出すアルバムでは1st EPとは全然別の側面を見せてくれるようです。
Kaneeeといえば抜群のメロディーセンスを生かした歌ものが得意、というリスナーを驚かせてくれるような作品に期待したいです。