日本のヒップホップの聖地といえば、誰に聞こうが「渋谷」と答えます。
それぐらい日本のヒップホップにとって重要なスポットが密集しているってことですね。
この記事は2月に書いているのですが、もうそろそろ春になり、新生活のために地方から上京してくる人も多いと思います。
そこで、上京してきたヒップホップ好きの方にぜひ訪れてほしいのが、ヒップホップの聖地「渋谷」にある様々なお店や場所です。
せっかく東京に来たんだから、ヒップホップゆかりの色んなスポットに行ってみませんか?
この記事では、渋谷にある“ここだけは行って欲しい”というスポットについてまとめました。
この記事でわかること
聖地「渋谷」にある、ヒップホップ好きなら必ずチェックすべきお店(クラブ・レコ屋)や場所
さすが聖地と呼ばれるだけあって、渋谷にはたくさんのヒップホップ関連のスポットがあるのですが、今回はココだけは絶対に外せない!というところだけ紹介したいと思います。
同じ渋谷でも場所が飛び飛びのいろんなところを紹介すると、上京したての人が迷ってしまうかもしれませんので、できるだけスポットが密集しているところに絞っていきますね。
ほぼすべての場所が本当にせまいエリアに密集してますので、迷わずにまわれると思います。
首都圏にお住みの方じゃなくても、地方から東京に来る用事がある方にもおすすめです。
2時間もあれば全部回れますので、用事のついでにでも行ってみてくださいね。
目次
1. Manhattan Records(マンハッタンレコード)
・かつて「レコードの街」と呼ばれるほどレコード屋が密集していた渋谷宇田川町。
最盛期には200以上のレコード店が軒をつらねていたそうですが、2000年代中頃から、かつては老舗と呼ばれたようなお店をふくめて閉店があいつぎました。
そんな中、1991年からこの地でヒップホップ・R&B専門店として営業を続け、ヒップホップヘッズから熱い信頼を集めつづけているのがこの「Manhattan Records」(マンハッタンレコード)です。
・住所-渋谷区宇田川町10−1 木船ビル
1階に新譜のレコードとアパレルなどのグッズ類、2階に中古レコードを扱うこの店は、日本語ラップにとって無くてはならない重要な場所です。
「Manhattan Recordings」というレーベルも運営しており、AKLO、SALU、BES、DJ HAZIME 、DJ HASEBEらが所属していて、コンスタントに作品をリリースしています。
表通りにも面していますし入りやすい雰囲気ですので、ぜひ店内に入って色々と物色してみてください。
あと忘れずに見て欲しいのが、店の外の左側の壁に描かれたグラフティアートです。
歴代さまざまなアーティストがこの店の壁にグラフティ描いてきてて、一つの名物となっています。
現在(2024年2月時点)は、グラフティライターでラッパーでもあるTaboo1(タブーワン)が描いた作品を見ることができます。
2. シスコ坂
マンハッタンレコードに行ったら、帰りにぜひ寄ってください。
なんせすぐ横にあるので(笑)
↑ 写真の左にマンハッタンレコードが見えると思いますが、シスコ坂は右端に写っている坂道です。
シスコ坂とは、かつてこの坂の通り沿いにあるビルの2階に「シスコ・レコード」(正確にはcisco HIPHOP店)という伝説的なレコード屋があったことから名づけられました。
さきほど最盛期には200軒以上のレコ屋があったと言いましたが、「シスコ・レコード」はその中でもNO.1の人気をほこりました。
当時からクラシック扱いされていた「証言」や「人間発電所」「B-BOYイズム」などのレア盤が放出されるとの噂が出た時には、開店前から300人以上が行列をつくったという伝説も残したそうです。
ただ、そんなシスコ・レコードもレコード需要の衰退のあおりを受けて2008年に閉店しました。
↓ この映像は営業最終日の様子をおさめたものです。
ものすごい賑わいですよね。ヘッズたちにとって、どれだけ重要な店だったのかがよく伝わります。
かつてはシスコ坂だけでも数十軒のレコ屋があったのですが、今では数軒を残し、カフェバーなどの飲食店が多くなりました。
それでも世界的にも伝説的なスポットとして今でも有名で、観光名所的におとずれる外国人観光客のすがたも珍しくありません。
ちなみにシスコ・レコードがあった場所は、坂をのぼりきった所にある↑ビルの2階です。今はカフェになってますね。
それと最近のトピックでいえば、呪術廻戦』の第2期のエンディングムービーの舞台にシスコ坂が使われたようで、国内外のアニメファンが聖地巡礼に訪れているそうです(笑)
↑ こんな感じです。
他にもいろんなアーティストのMVのロケ地としても使用されたりもしています。
個人的に思い出にのこっている出来事としては、2008年に「NORIKIYO」の10メートル以上もある巨大なグラフティアートが描かれたことでしょうか。
ヒップホップの聖地に自分の姿がこんな風に描かれるなんて、当時のNORIKIYOがいかにすごい存在だったかがわかりますよね。
初めて現物を見たときの衝撃は今でも忘れられません。
ぜひこの坂をのぼってみてくだい。
ホントちょっとした坂なんで、1分もすれば上までのぼれます(笑)
3. GROW AROUND
・次はヒップホップスタイルのファッションをしたいならまずはココ! というお店を紹介します。
「GROW AROUND」渋谷本店です。
ここもシスコ坂を上がったあとに必ずチェックしてください。なんせココもめっちゃ近い場所にあるんで。
場所はすごくわかりやすいです。シスコ坂をのぼりきったら右に曲がってください。
曲がって20mほど歩けば、道の左手にあります。
↑ 店内の画像を見てもらえれば、NEW ERA(ニューエラ)のキャップが大量にならんでいる棚が見えると思います。
GROW AROUNDは「PRO CLUB」(プロクラブ)や「Carhartt」(カーハート)などのアメカジブランドを中心に、その中でもヒップホップスタイルに合うアイテムをセレクトして置いてあるお店です。
手ごろな価格のアイテムを中心に、上は「Y-3」や「STONE ISLAND」(ストーンアイランド)などの高価なブランドまで幅広くあつかっています。
ここはオーナーの山﨑さんが元MICROPHONE PAGERのMASAO氏と1995年にオープンしたお店で、昔から代々ラッパーがスタッフとして働いていることでも有名です。
洋服だけではなく、スニーカーからアクセサリーまで、ヒップホップファッションを完成させるためのアイテムが全てそろっているので、ぜひ店内に入ってみてください。
口コミを見るとスタッフさんの接客態度がうんぬんみたいなものが目立ちますが、私が何度か行ったときは普通にみなさん親切な感じだったので、ビビらずに入って大丈夫です。
変に声をかけてきたりせず、いい意味でラフな感じの接客が個人的には好印象です。
4 HMV record shop渋谷店
・ここはヒップホップの歴史を語るうえで欠かせない場所というわけではないのですが、東京でヒップホップのレコードやCDを探したいという方におすすめなのと、ココも上で紹介した3つのスポットのすぐ近くなんでついでに寄ってみては?ということで紹介したいと思います。
「HMV record shop渋谷店」は2014年にオープンした中古レコードとCD、独自企画盤を扱うお店です。
近年のレコード人気の復活を受けてオープンしたお店ですが、非常に豊富な品ぞろえと、明るくて見やすい店内が特徴です。
場所は、はじめに紹介したマンハッタンレコードと通りをはさんで向かい側のエリアにあります。
見えにくいですが、↑上の画像の右奥のあたりにマンハッタンレコードやシスコ坂があります。
ついでに寄っていける場所にあるので紹介しておきました。
5. disk union 渋谷クラブミュージックショップ
次に紹介する店は、長年ヘッズたちからヒップホップ盤を探すならまずはここ!という支持を集めるレコード店です。
ヒップホップ、 R&B、ハウス、 テクノを中心とした中古レコード・CDをあつかう、クラブミュージックに特化した専門店です。
場所はこれまで紹介したところからちょっと離れた「センター街」の中にあります。
↑ 右に奥へ伸びている道が「マンハッタンレコード」や「HMV record shop渋谷店」に面している通りで、「disk union 渋谷クラブミュージックショップ」は写真左端に建っているビルの4Fにあります。
特に探している盤がなくても、雰囲気を感じるだけでもいいんで、ぜひ立ち寄ってみてください。
6. HARLEM
最後に紹介するのは、日本のヒップホップにおける最重要スポットである、CLUB「HARLEM」です。
ここまで紹介した5カ所からはかなり離れた場所にあるのですが、ここをハズすわけにはいかないので紹介します。
日本のヒップホップの「地域」としての聖地は渋谷ですが、「スポット」としての聖地といえば、このHARLEMということになります。
1997年のオープン以来、キャパ800人というこの大箱では、毎夜国内トップDJやラッパーが最高のヒップホップを聞かせてくれています。
クラブに行き慣れていない人には最初すこし勇気がいるかもしれませんが、だれか友達について行ってもらってでもいいんで、ぜひとも1度行ってみてもらいたいです(もちろん1人で行っても大丈夫です。わたしも1回目は勇気を出して1人で行きました。)
1度あの最高の空間を味わってしまったら、またすぐに行きたくなるのが間違いないんで。
初めて行くのにおすすめなのは、↑上の動画で語っているDJ HAZIMEとDJ WATARAIらが回す土曜日レギュラーパーティー「MONSTER」です。
国内最高峰ヒップホップDJが作りあげる最高のショーが味わえます。
このイベントに行くまで、私は正直DJの役割や凄さというものがよくわかっていなかったのですが、DJ HAZIMEさんのDJを体感してその凄さが初めてわかりました。
土曜なんで、地方から泊まりで遊びにくる方にもオススメです。
時間がない or ちょっとクラブに行くのは……という人は、入り口まで見に行くだけでも良いと思います。
HARLEMに面している通りはクラブが密集している道なんで、歩くだけでも楽しいと思うんで。
まとめ
今回はヒップホップの聖地「渋谷」に行ったら訪れてほしいスポットについて紹介してきました。
どこも首都圏在住のヘッズにとっては、知ってて当たり前の超有名なところばかりです。
初めて東京に住む or 遊びに行く機会があるって方は、まずはこれを参考にして回ってみてください。
それからどんどんより深い場所を自分なりに探求していけばいいので。
参考にしてもらえると嬉しいです! 需要があるようでしたら、またこういったガイド記事を書こうと思います。