ここ数年で着々と知名度とプロップスを上げているラッパーの「Lunv Loyal」(ルナ・ロイヤル)。
2020年に「Creepy Nuts」のラジオ番組の中で、R指定がLunv Loyalの曲「100」をおすすめ曲として絶賛したしたことで話題に。
そして、2023年に発表した“高所恐怖症(Remix) feat. SEEDA & Watson”のスマッシュヒットで一気にシーンの注目の的に!
2024年に入り「UNIVERSAL MUSIC」と契約してメジャーデビュー。
今年は、大型ヒップホップフェス「GO-AheadZ」や「POP YOURS」への出演が決まるなど、さらなる飛躍が間違いないラッパーです。
彼の名がシーンに広まってきたのはここ数年ですが、実は長いキャリアを積んできた遅咲きの苦労人でもあります。
この記事ではLunv Loyalのプロフィールとここまでのキャリアについての詳細や、おすすめ曲について紹介したいと思います。
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目次
プロフィール
アーティスト名 | Lunv Loyal(ルナ・ロイヤル) |
本名 | 非公開 |
年齢 | 30歳(1993年9月30日生まれ) |
出身地 | 秋田県秋田市土崎港 |
身長 | 非公開 |
所属レーベル | ユニバーサルミュージック |
これまでのキャリア
○ 1993年秋田県秋田市土崎港にて生まれる。 ↓
○ 2010年”Lunv”として地元秋田で活動を開始。県内や東北のライブハウスで活動。 ↓
○ 2014年”Seeda – Red Hot Remix”の一般公募にて才能を見いだされ”Concrete Green – The Chicago Alliance”に選出される。 ↓
○ 2015年上京。現ゆるふわギャングの”Ryugo Ishida”との2MCユニット「Chain Blood」を結成し、”The EP”をリリース。 ↓
○ 2016年、ソロ名義を「Lunv Loyal」に変更。 ↓
○ ゆるふわギャングの1stアルバム「Mars Ice House」の収録曲“グラセフ”に、同アルバム唯一のfeaturingアーティストとして参加し話題となる。 ↓
○ 2017年に秋田出身の14人のメンバーからなるヒップホップ・レゲエクルー“TEAM REPRESENT ENT. ”の一員として、1st EP. 「Free」をリリース。 Lunv Loyalとしてソロ楽曲も収録。
○ 2018年までの2年間で自身のEP “Night High”シリーズを4枚立て続けにリリース。 ↓
○ 2018年12月”Manhattan Recordings”からminiアルバム「New World Order」をリリース。 ↓
○ 2020年1月に1stフルアルバム「ZERO」をリリース。 ↓
○ ニッポン放送「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」の中で、R-指定から「ZERO」に収録された曲“100”を称賛され話題に。 ↓
○ 2022年2ndアルバム「SIBUKI」をリリース。 ↓
○ 若手ラッパーを発掘する人気YOUTUBEチャンネル「03-Performance」での“高所恐怖症 feat. SEEDA”が話題に。 ↓
○ 2023年3rdアルバム「LOYALTY」をリリース。 ↓
○ 2024年 2月7日にバンド編成で行ったライブ音源“100 LIVE ver.” 2月21日に“SHIBUKI BOY LIVE ver.” 3月13日に“High Bridge LIVEver.” 3月20日に“Karma LIVE ver.”を配信にてリリース。 ↓
○ ヒップホップフェス「GO-AheadZ」「POP YOURS」に出演。
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ラップスタイル
Lunv Loyalといえば、とにかくそのずば抜けたラップスキルの高さが特徴のラッパーです。
ビートに合わせてくり出される多種多様なフロウ、テクニカルにラップをのせながらもしっかりと韻を踏みストーリーテーリングしていくリリックの見事さには舌を巻きます。
“フロウの多彩さ”でいうと、最近だと「Young zetton」らが駆使している“促音フロウ”(「っ」などの詰まる音をハメこむフロウのこと)も、2020年頃からLunv Loyalが早くも取り入れていました。↓の曲を聞けばどんなフロウが一発でわかります。
もともとスキルフルなラッパーでしたが、試行錯誤をくり返してそのスキルを年々進化させています。
リリックのトピックとしては、代表曲の一つ「100」でも見られるような“ストリート”で生きる人間の身に起きることを題材にすることが多いです。
ただそういったストリートライフのことを単に肯定的に語るのではなく、あくまで引いた視点でとらえているようなリリックが印象的です。
個人的には初期の頃のNORIKIYOに似たものを感じています。
Lunv Loyal自身もインタビューで
“ライフスタイル”。生きてるなかで見えることを歌う。で、それを音源として残せば、極論、100年後の人間がそれを聴くことによってその時代が知れると思うし。だから自分はいまの時代のストリートのライフスタイルを歌って、残せるようにしたいなって。
ヒップホップってそこにめちゃくちゃ適応した音楽だと思ってて、自分がラップする理由、ヒップホップに惚れた理由もそこですね。
レッドブルがキュレートするマイクリレー《Red Bull RASEN》EP23 参加ラッパーたちのプロファイル ③
のように語っています。ストリートで見たものを描写して残すという“観察者”としての意識が高いようですね。
2020年にコロナが流行りはじめた頃、4月にすぐ「Virus」という曲をリリースしたのもこういった意識からきているのでしょう。
人気曲・おすすめ曲
すでに記事内で触れた「100」(ハンドレッド)などの曲も全部おすすめなんで聞いて欲しいのですが、ここではそれ以外の曲を紹介します。
高所恐怖症(Remix) feat. SEEDA & Watson
03- PerformanceではSEEDAとfeaturingした“高所恐怖症”を、3rdアルバム「LOYALTY」ではさらにWatsonまで加えたRemixバージョンを収録しました。
説明不要ですね。3者ともただただ最高です。
ひとつ加えるとすると、Lunv Loyalがリリックを書くうえで意識しているという「ビートと歌詞にギャップをつける」という部分がこの曲にも表れています。
「ビートと歌詞にギャップをつける」というのは、暗いビートで暗い内容を歌ってもおもしろくない、暗いビートで明るい内容を歌う。明るいビートで暗い内容を歌うというものだそうです。
このアップテンポな曲でも、フックではポジティブな内容を歌いつつもヴァース部分では“ドキッ”っとするような暗い内容が歌われています。
彼ならではのビートとリリックのバランスが表れていますね。
High Bridge
2ndアルバム「SHIBUKI」に収録。
10年をこえるキャリアの中、ようやく長いトンネルを抜けて陽の目を浴びる環境をつかんだ彼の心境がつづられた曲です。
ピアノとギターの美しくもどこか切ないメロディーから始まるこの曲では、自由を失ってしまった仲間たちへの想いをはせながら、つかんだ成功に感謝しつつこのまま走り続ける決意を歌い上げています。
フック部分に差し込まれる「イッ」という“促音フロウ”がなんともリズミカルで印象的です。
KAZE feat.Lunv Loyal / DJ COH
京都を拠点にDJとして活躍しながら、ヒップホップ純度の高い楽曲を制作する“DJ COH”の作品「CHANGES 2」にゲストとして収録された曲。
KAZE=風を感じさせるトラックに、Lunv Loyal のスムースでメロディアスなフロウが心地良い一曲。
風、泡、火、時間、煙、光などの常に移り変わってゆくものを用いて、流れていく人生を豊かに生きていくことを歌うリリックが素晴らしい。
ビートに対してのテクニカルな言葉の置き方も楽しい一曲ですね。
SHIBUKI BOY
3rdアルバム「LOYALTY」に収録。
秋田音頭のおはやしをビートに取り込んだ、1度聞いたらわすれられない強烈なインパクトを残す1曲です。
秋田弁まじりのユーモラスな歌詞と、“祭り”感全開のビートが合わさってとにかく楽しい!の一言。
生まれ育った秋田県に対して「自分のコンプレックス」であり同時に「ものすごく大事」だと語るLunv Loyal。
そんな彼の故郷への愛憎入りまじる思いがつまりながらも、最高にアガる曲です。
これからのキャリア・ビジョンについて
ここ数年で、ようやく彼の実力に対してのシーンからの評価が追いついてきた感がありますが、これからLunv Loyalはどういったキャリアを歩んでいこうとしているのでしょうか。
インタビューの中では“自分が売れるだけでなく次の世代に繋げたい”という趣旨の発言が目立ちます。
将来は、自分が音楽で地元を盛り上げられるアーティストになることですね。地元のキッズたちの希望になり続けたい、死ぬまで。自分より売れる若いアーティストが生まれたらいいなと思いますね、もちろんオレもガンガンいくっすけど。そのためにステージをどんどん上げていくことが必要だと思うんで、そこに力を注ぎたいと思います。
レッドブルがキュレートするマイクリレー《Red Bull RASEN》EP23 参加ラッパーたちのプロファイル ③
他のインタビューでも
最近は繋いでいくことをすごく考えてるんです。
ーそれは世代や地域を繋ぐ、ということ?
世代も地元も。自分にはそういう存在の先輩がいなかったんです。だから、自分は誰かにとって繋いでいく役割を担おうと、割と最初の方から決めてました。
Lunv Loyal「遅咲きの年齢かもしれないけど俺にしてみればこれが最短のやり方」進み続ける強さ
地元の子たちや若い子たちのサポートをしてフックアップしてあげたい気持ちが非常に強いようですね。
もちろんインタビューでも触れているように、そのためにもまずは自分がもっとアーティストとして大きくなるために精力的に活動していくようです。
まとめ
この記事では「Lunv Loyal」について紹介してきました。
確かな実力を持ちながらも、シーンから正当な評価を受けるまで苦労したことがわかりましたね。
遅咲きながらシーンの中心に食い込みはじめた彼が、これからどこまで行くのか楽しみです!