ラッパーが被る帽子といえば、キャップ。なかでも圧倒的人気を誇るのが、“NEW ERA(ニューエラ)”のキャップです。
90年代から爆発的に世界中に広がり、ヒップホップアイコンとなったニューエラのキャップ。
ロゴのデザインや様々な配色、限定モデルに他ブランドとのコラボモデルまで、そのラインナップは無数にあります。
この記事では日本の人気ラッパーたちが被っているニューエラはどんなアイテムなのか、着用画像と共にどんどん紹介していきます。
ニューエラのキャップが欲しいけど、どれを選べばいいか迷っている方はぜひ参考にしてみてください。
「ニューエラ以外にもヒップホップファッションにハマるブランド、ラッパーが被ってるキャップはないの?」
そんな方のためにも、2024年の今ニューエラ以外におすすめしたいブランドを5つ紹介します。
定番のものから最新トレンドのブランドまで様々なバリエーションを用意したので、きっとお気に入りの物が見つかると思います。
目次
ニューエラのモデルの種類
各ラッパーが被っているキャップを具体的に紹介する前に、最低限の解説をしておきますね。前提知識がある方はここを飛ばして、人気ラッパーが選ぶNEW ERAから読んでください。
さて、ひと口にニューエラといっても様々なシルエット、仕様のものがあります。
どれを選べばいいのか迷うと思うのですが、とりあえずは代表的な3つだけ覚えれば大丈夫です。
59FIFTY
ずばりラッパーが被っているのは、こちらの“59FIFTY(フィフティーナインフィフティー)”です。
ニューエラを代表するシルエットで、MLBの選手が実際に被っているのもこちら。
平らなバイザーと深めのクラウンが特徴で、サイズ調整は出来ません。
約1cm刻みで9サイズが用意されているので、自分の頭のサイズに合ったものを選ぶことになります。
↑こんな感じでステッカーに各サイズがプリントされています(画像の物は7 3/8, 58.7cm)
また、59FIFTYのなかにも異なる仕様のモデルがいくつかあります。なかでも最も人気なのが“Low Profile(ロウプロファイル)59FIFTY”(LP 59FIFTYと略して表記されることが多いです)
クラウンが低め、バイザーをあらかじめカーブさせた仕様になっていて、59FIFTYよりもファッション的に取り入れやすくなっています。
こちらも実際にMLBの選手が被っている、オンフィールドモデルです。
9TWENTY
いま街で一番見かけるのが、こちらの“9TWENTY(ナイントゥエンティー)”です。
ファッションとして被るのに適したモデルで、ニューエラを老若男女のカジュアルアイテムとして成長させた立役者でもあります。
かぶりは比較的浅めで生地も柔らかく、つばは最初から曲がっています。
サイズはアジャスターで調整可能。さらにスナップボタンで簡単に着脱できる仕様になっているので、必要のない時は小さくしてバッグにしまう事も出来ます。
色味やロゴの大きさなどファッション的に馴染みやすいものが多く、特に女性の着用率が高いモデルです。
9FORTY
カジュアルだけどしっかりかぶりたい人に向いているのが、“9FORTY(ナインフォーティー)”です。
一見“9TWENTY”に似ているのですが、浅めで柔らかい9TWENTYと比べて、9FORTYは少し深めで硬いのが特徴です。
フロント裏に特殊加工が施されているため、立体的な形状をキープすることができます。
サイズ調節の種類はいくつかあって
スナップバックが剥き出しになっているもの
アジャスターになっている物もあります。
どれを選べばいいのか
「色んなモデルがあるのは分かったけど、ヒップホップファッション的にはどれが正解なの?」
そんな疑問を持っている方もいるかも知れません。結論から言うと、どれでも好きなのを選んで大丈夫です。
確かにラッパーが実際に被っているのは59FIFTYが多いです。今よりもヒップホップがコアなファンばかりだった時代は
「ヒップホップ好きなら59FIFTY以外はあり得ない、つばも曲げるな、ステッカーも剥がさずに被れ」
みたいな風潮が確かにありました。しかし、そんな時代はとっくに過ぎ去り、今は自分の好みのモデルを選べばいいという流れになっています。
「ラッパーと同じものが被りたい」という人は59FIFTYを選べばいいですし、よりファッションに馴染みやすいものがいい方は別のモデルを選んで大丈夫です。
人気ラッパーが選ぶNEW ERA
ここからは、現在活躍している人気ラッパーたちがどんなニューエラを被っているのか紹介していきます。
Watson
若手人気ラッパー、“Watson(ワトソン)”。
ニューエラが似合う若手といえば、まず彼を思い浮かべる人も多いのではないでしょうか。
キャップが抜群に似合うWatsonは、数多くのニューエラのキャップを至るところで被っています。
ニューエラを後ろ斜めにかぶるのも、彼の定番のスタイルです。
¥ellow Bucks
ヒップホップ界屈指のファッショニスタである、“¥ellow Bucks(イエローバックス)”。
さまざまなブランドのキャップを被る彼ですが、1番着用頻度が高いのはやはり王道のニューエラです。
特に多いのが、彼の1番好きな色である“緑”のアイテムです。
緑に合う茶系のアイテムをコーディネイトに上手く落とし込む点も、彼のファッションの特徴。
↑こちらは黒人として初めてMLBでプレーした“ジャッキーブラウン”を祝う日を記念して作られた、ブルックリン・ドジャースのキャップです。
ブルックリン・ドジャース=1883年に創設され、1957年までニューヨーク・ブルックリンにあった球団。移転して現在の「ロサンゼルス・ドジャース」になりました。
GADORO
キャップといえば、“GADORO(ガドロ)”を思い浮かべる人もいるのではないでしょうか。
ニューエラのキャップの上からフードを被るのが、GADOROの定番スタイル。
つばがフラットなモデルである“59Fifty”を、大きく曲げて被る点も彼ならではです。
YZERR
惜しまれつつ解散したBADHOPの“YZERR(ワイザー)”。
レジェンド・スヌープドッグのスタジオに行った際は、黒のアスレチックスのニューエラを被って。
↑クリーンな印象の、グレーにホワイトの刺繍のニューエラ。ちなみにこちらのアイテムはKEIJUも同じ物を被っています。
KEIJU
流れで次は“KEIJU(ケイジュ)”を紹介します。
↑で被っているのは、ラッパー御用達のお店「GROWAROUND」の別注モデル。
KEIJUがもっとも被るのは、ロゴの刺繍が白のヤンキースの黒いモデルです。
guca owl
孤高のリリシスト、“guca owl(グカール)”。
独自のファッションスタイルを持つ彼が合わせるニューエラ。
↑で被っているのは、ニューエラを厳選して展開するコンセプトショップ「THE CAP」が別注したモデル。色を合わせたバンダナを首元に巻くのが、彼が好きなのスタイルです。
guca owlが昔から最もよく被っているのは、定番のドジャースのブルーのニューエラ。ここでも同じブルーのバンダナを首に巻いています。
IO
抜群のスタイルを持ち、モデルとしても活躍するラッパー、“IO(イオ)”。
“デニムパンツにレザージャケット”というIO定番のスタイルには、黒のヤンキースのニューエラがよく似合います。
IOをはじめとした元KANDYTOWNのメンバーは、シンプルで男らしいこのキャップの着用率がもっとも高いです。
ZORN
人気絶頂の時期を迎えているラッパーの“ZORN(ゾーン)”。
被るニューエラは、彼が最も愛用しているブランドでもある“WTAPS(ダブルタップス)”とのコラボモデルです。
ralph
UK由来の音楽を独自のスタイルに落とし込むラッパーの“ralph(ラルフ)”。
ファッションにも独自のスタイルを持つ彼が被るのは、地元横浜の球団のもの。
黒のテック系アイテムを好む彼のファッションに合わせるのは、やはり黒のニューエラが定番です。
Kvi Baba
“Kvi Baba(クヴィババ)”もキャップのイメージが強いラッパーです。
ここにきて人気が一段と高まっている彼が選ぶキャップは、歌詞にも入れるほど好きなニューエラです。
↑“Luv Myself feat. AKLO & KEIJU ”で被っているのは、“Hidden NY (ヒドゥン ニューヨーク)”という人気ブランドとコラボした特別モデルのもの。
甘いマスクと中性的な雰囲気の彼には、鮮やかな色のニューエラもよく似合います。
Bonbero
若手実力派ラッパーの“Bonbero(ボンベロ)”。
ドレッドヘアがトレードマークの彼が被るのは、サングラスとも馴染むブラウンのニューエラです。
C.O.S.A.
現在のシーンを代表するリリシストである、ラッパーの“C.O.S.A.(コサ)”。
無骨なスタイルの彼が被るキャップも、やっぱりニューエラ。
実は隠れたファッショニスタでもある彼は、服に合った色のニューエラのチョイスが抜群に上手いです。
その他のおすすめブランド5選
この項目では、ニューエラ以外のヒップホップファッションに合うブランドを紹介します。
47
一見ニューエラに見間違える、ANARCHYが被っている↓このキャップ。
このキャップは、“47(フォーティーセブン)”というブランドのものです。
47は1947年にアメリカ・ボストンで創立したブランドで、MLBをはじめとしたアメリカ4大プロスポーツリーグ(MLB,NFL,NBA,NHL)の公認ライセンスを受け、キャップなどのアパレル商品を販売しているブランドです。
ニューエラはMLBキャップ唯一のオフィシャルサプライヤー=選手が公式に(試合などで)使用するブランド。47はMLB公認ライセンスブランド=ロゴなどを使用した商品を販売する契約を結んだブランドです。
また、47のアイテムは“新品の状態から味のある風合いを出す加工がされている”という違いもあります。
普段使いしやすい、よりファッション的なアイテムが欲しい方は、47も選択肢に入れてみる事をオススメします。
KEEP OUT FAKE LOVE
2021年LA発祥の新進気鋭ブランド、“KEEP OUT FAKE LOVE(キープアウトフェイクラブ)”。
USストリートウェア業界に長年たずさわった創設者が、“リアルなモノを追求し続け提案する”というコンセプトのもと作られたブランドです。
Polo GなどUSのラッパー達が着用しているこのブランドの人気アイテムが、キャップ。
チームロゴに巻き付けた有刺鉄線のデザインや、ビックなサイドパッチ、絶妙なカラーリングが特徴のこのキャップ。
全国の人気セレクトショップが次々と取り扱いを始め、入荷後に即完売が続くなど、現在大注目のアイテムです。
BREATH
BAD HOPが手掛けるアパレルブランド”BREATH(ブレス)”。
2022年より本格始動したこのブランドの人気アイテムのひとつがキャップです。
ストリートとハイエンドの空気感をバランス良く取り入れたブランドで、手に取りやすい価格も嬉しいポイント。
黒のアイテムが多いので、コーディネイト的にも使いやすいブランドです。
LA ROPA
2019年にLAで生まれたストリートブランド、“LA ROPA(ラ・ロパ)”。
エイサップ・ロッキーらUSの人気ラッパー達が着用したことで一躍注目されたブランドで、日本でもLEXや百足などのラッパーが着用しています。
ロゴについた赤いキスマークがこのブランドのキャップの特徴。
インパクトのあるキャップを探している人におすすめのブランドです。
HUMAN MADE
最後に紹介するブランドは、“HUMAN MADE(ヒューマンメイド)”です。
2010年にNIGOが立ち上げたこのブランドの愛用者といえば、JP THE WAVY。
ブランドの人気アイテムでもあるキャップと共に、数多くのアイテムを着用しています。
ポップで多様なデザインと色使いが特徴のHUMAN MADEのキャップ。あなたの好きなデザインの物がきっと見つかるはずです。
まとめ
この記事では、ニューエラをはじめとしたヒップホップファッションにおすすめのキャップを紹介しました。
キャップはファッションに合わせて何個も持つアイテムなので、まずは好きなラッパーが被っている物から選ぶのもアリだと思います。
他にもヒップホップファッションに関する記事を色々と出しているので、気になるものからチェックしてもらえると嬉しいです!