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ラッパーKvi Babaとは?プロフィールや経歴、人気曲まで徹底解説する

ラッパー/シンガーソングライターのKvi Baba(クビィ・ババ)

近年はリリースした曲すべてがヒットチャートの上位に食い込む人気ぶりで、2025年8月には「日本武道館」でのワンマンライブも決まりました。

この記事では、そんなKvi Babaについて徹底解説していきます

  • 音楽経験0の状態から活動を始めたにも関わらず、1年も経たずに数々のトッププロデューサーやラッパーから認められたその才能。
  • 3作連続チャート1位を記録した快調なデビューから、死を意識するほどの体調悪化による入院。
  • 成長をとげメジャーレーベルに移籍してからの快進撃

Kvi Babaがデビューから歩んだこのようなストーリー。

「生きることに絶望していた繊細な少年がいかにして今のKvi Babaになったのか?」

プロフィールなどの基本情報から紹介しますので、Kvi Babaのことを深く知りたい方はぜひチェックしてみてください!

Kvi Babaとは?

プロフィール

アーティスト名(読み方)Kvi Baba(クビィ・ババ)
本名非公表(下の名前はカイ)
年齢(生年月日)25歳(1999年8月7日生まれ)
出身地大阪府茨木市
所属レーベルTOY'S FACTORY
Kvi Babaのプロフィール

名前の由来

“Kvi Baba”というアーティスト名は、本名である“カイ”から付けられました。

KAIのAを逆さにしたVKVIBABAはトランプのジョーカーであるババからつけました。

「トランプの中で一枚しかないジョーカーのように、自分も唯一無二な人間になりたい」という思いが込められています。

ラップスタイル

歌とラップの境界のようなメロディックなフロウが特徴のKvi Babaのスタイル。

活動初期はもっとラップ寄りの曲も制作していましたが、次第に現在のようなスタイルに変化していきました。

「Kvi Babaはラッパーなの?シンガーなの?」と議論されることもありますが、その点に関して本人は以下のように考えています。

  • 歌とメロディも、自分なりのヒップホップをやってるっていう意識の中にある。
  • 自分にとっての「ヒップホップ」とは下を知ってこそ上を目指せるっていう精神性にある。
  • 定型や枠を突き破っていくことこそ、自分にとってのヒップホップである。
  • サウンド面や歌の面では「こんなのヒップホップじゃない」って言う人もいると思うが、自分にとっては大した問題じゃない。

もともとKvi Babaは高いラップスキルを持っています。活動をしていく中、今のスタイルにたどり着いたという事ですね。

クリスチャン

自身がクリスチャン=キリスト教徒であると公言しているKvi Baba。

曲名やアルバム名、ライブ名、歌詞の中にもその要素が頻出します。

「神様、救い、赦し、祈り」などキリスト教の重要な概念もテーマとしてよく使われています。

“Tear Wave”という曲は、ずばり“洗礼”をテーマにして作られました。

キリスト教徒になった背景などは公言していませんが、おそらくは両親がキリスト教徒の家庭で育ったということなのでしょう。

Kvi Babaの身長

Kvi Babaの身長は公表されていませんが、170cm程だと言われています。

よく共演するKEIJUの身長が173cm程なので、若干Kvi Babaの方が小さいですね。

Kvi Babaのこれまでの経歴

公式Instagramより

絶望していた子供時代

KviBabaは1999年8月7日に大阪府茨木市に生まれ育ちました。

繊細で内向的な子供だったというKvi Baba。

悲観的に物事をとらえてしまう性格から、自分で自分を縛って苦しんでいたといいます。

学校ではうまく周りとなじめず友達も少なかったというKvi Babaは、家のなかで1人で過ごすような子供時代を過ごしました。

そんな中でも家族との関係は良好で心の支えになっていましたが、それが壊れてしまい愛をなくしてしまったといいます。

家族との間に具体的に何があったかは言及していませんが、そのことが一層悩みをヘビーにし、苦しめたと語っています。

自分は何も持ってない、絶望しかないと感じていたKvi Babaの救いになったのは音楽でした。

幼稚園のころから父親が好きな音楽を一緒に聞いていて、しだいに自分でも意識的に聞くように。

ポップスやEDM、ヒップホップにレゲエ、オルタナティブロックなど幅広いジャンルの音楽が好きだったといいます。

はじめてハマったラップの曲は、Kanye Westの“Stronger”でした。

ただ、音楽は好きでも自分で作ったり演奏することはありませんでした。

詩は書いていましたが、作詞というよりは壊れそうな心を吐き出すため、感情をコントロールするために殴り書きするような類のものだったそうです。

ラップに光を見出す

転機となったのは18歳の時。たまたま知り合いが大阪の西成にあるスタジオに連れて行ってくれ、そこで初めてレコーディングをすることに。

自分の声で胸の内を吐き出す事にすごい開放感と安心感をおぼえ、一気に音楽にハマるようになりました。

「これまでリコーダーもカスタネットもろくにできなかった自分が、音楽することができたって感覚があった」ことが嬉しかったそうです。

「どうしようもない自分にも出来ることがある」と音楽に光を見いだしたKvi Babaは、音楽を作ることを決意。

2017年からSoundCloud(サウンドクラウド)に楽曲を上げ始めることから音楽活動をスタートすることに。

SoundCloud=無料で利用できる音声ファイルの共有サービス。ラッパーも含めた駆け出しのアーティストは、ここに曲を投稿することから活動を始めるケースが一般的です。

18歳まで全く音楽経験のなかったKvi Babaでしたが、その圧倒的なセンスから始めて1年もしないうちに世に出ることになります。

KMに発掘される

公式Instagramより

Kvi Babaが世に出てくる最初のきっかけとなったのは、プロデューサー“KM(ケーエム)”との出会いでした。

当時新進気鋭のプロデューサーであったKMとは、Kvi BabaがDMを送ったことから繋がりが生まれました。

KMは「Kvi BabaがいきなりDMで12曲くらい送ってきたんですよね。で、聴いてみたら良くて」と当時を振り返っています。

KMにその才能を認められたKvi Babaは、2018年7月にKMプロデュースによる1stシングル“Feel The Moon"をリリース。

同年9月にはKMの1stアルバム「FORTUNE GRAND」に収録された“Mama (feat. Kvi Baba)”に参加。この曲によって、 Kvi Babaの名前が大きく知れ渡ることになりました

デビューから好調なスタート

世に出るきっかけを掴んだKvi Babaは、2019年から“KLOOZ(クルーズ)”が運営するレーベル「MS Entertainment」にマネジメントをしてもらいながら、本格的に音楽活動をスタートさせます。

KLOOZ=KMの「FORTUNE GRAND」にも参加しているラッパー。現在は数々のラッパーのMVなどを手がける映像プロダクション「株式会社SPLASH WHALE」の代表もつとめています。

2019年1月には、DJ TATSUKIの楽曲“Invisible Lights”にZORNと共に客演参加し、大きな話題となります。

2019年2月にKM全曲プロディースによる1st EP「Natural Born Pain」をリリース。

今作でいきなりiTunes ヒップホップ/ラップ・アルバムチャートで初登場1位を記録します。

2019年3月に2nd EP「19」と2ヶ月連続でEPをリリース。

4曲中3曲をBACHLOGICがサウンド・プロデュースを手がけたこの作品では、客演にあこがれていたラッパーSALUを迎えるなど新人とは思えない豪華な布陣で、この作品もiTunes ヒップホップ/ラップチャートで1位を記録。

BACHLOGIC=2000年代中盤から活躍するトッププロデューサー。SEEDA、AKLO、SALU、ZORNなど数々の人気ラッパーのヒット曲に携わる。2nd EP「19」以降のKvi Babaのほぼ全曲をプロデュースしています。

9月には1stアルバム「KVI BABA」をリリース。1st EP、2nd EPに続き3作連続でiTunesのヒップホップ/ラップチャートで1位を獲得するなどルーキーとは思えない快進撃をみせました。

18歳から音楽を始め若干20歳にしてここまで順調に駆け上がったKvi Babaでしたが、この後早くも大きな転機となるトラブルに遭うこととなります。

トラブルから体調を崩し入院

1stアルバムをリリースした後、人間関係が上手くいかなくなったというKvi Baba。

「なぜか周囲の人から無視されるようになってしまったり、裏切るヤツが出てきたり、それで体を壊してしまったり。すべてがそこで止まったんですよ。」と当時のことを語っています。

マネジメントをしてもらっていたレーベルの仲間とも揉めて離れ、体調を崩して入院することになりました

揉めた相手はレーベル主催のKLOOZではありません。KLOOZとは今も良好な関係です。

体調を崩したのは何か特定の病気になったということではなく、心労が重なったことが原因のようです。

「これまでもかなり不健康な生活を送っていたけど、幸い大きな病気や怪我は経験したことなかったんです。でも今回は……。入院中にベッドで発作を起こした時は、本気で死ぬかもしれないと思いました」と語るほど深刻なものだったようです。

しかし、このリアルに死に近づいた出来事がKvi Babaの転機となり、これ以降の作品にポジティブな変化をもたらしました

作品の変化と成長

それまでのKvi Babaは破滅的で自己嫌悪に満ちた内容を歌っていましたが、入院を機にネガティブなままの自分のままだと失うものがたくさんあると気付いたと言います。

そんな変化は、復帰してから2020年5月に出した3rd EP「Happy Birthday to Me」というタイトルにも表れました。

このタイトルには「ここまで生きてきた自分を褒めてあげよう」という意味が込められています。

自分を少しだけ俯瞰で見られるようになり、ただただ純粋に「生きていく」ということに向かうしかないと思ったというKvi Baba。

その変化は楽曲にも如実に表れました

↑こちらの“Talk to Myself”という楽曲は「自分が笑顔になるような曲を真剣に書けば、結果的に誰か一人くらいは笑顔になってくれるんじゃないか」という思いで作った曲だそうです。この時の心情の変化が伝わる隠れた名曲です。ぜひ聞いてみて下さい。

Kvi Babaは「ネガティブな部分をポジティブにどう昇華したらいいのかっていうのは以前と変わらない。根本は変わらないんだけど、表現がうまくなったというか……同じものを歌ってるんだけど、歌い方が変わったっていう言い方が近いかな」と自らの変化を語っています。

BACLOGICからは制作中「1曲録るごとに変わっていったよ」という言葉をかけてもらい、この頃から周りの人達や親からも「Kviちゃん変わったね」「良くなったね」などと言われるようになったそうです。

BACHLOGICとの二人三脚体制へ

2nd EP、3rd EPと共にがっつり組んで制作をしてきたプロデューサーのBACHLOGIC。

Kvi Babaは4th EPからそんなBACHLOGICが主催するレーベル/プロダクション「O.Y.W.M.」へ活動拠点を完全移行します

O.Y.W.M.(One Year War Music)=2012年に立ち上げ、SALUAKLOを世に売り出したことで知られるレーベルです。

2020年11月に4th EP「LOVE or PEACE or BOTH」をO.Y.W.M.からリリース。

この作品も当然BACHLOGICが全曲をプロデュースしています。

武道館出演から大ヒット曲の誕生まで

2021年1月には、ZORNの「日本武道館」ライブに出演。

2018年から始まったというZORNとの関係。Kvi Babaのマネージャーを介して音源を聴いたZORNが、「聴いたよ、曲ヤバいね」と言ってくれて、それ以降かわいがってもらえる関係になったそうです。

2月に大阪から引っ越し、東京に活動の拠点を移すことにしました。

BACHLOGICの近所に引っ越したそうです。

2021年4月からは4ヶ月連続リリース企画を決行。

  • Tear Wave
  • ヤワじゃない
  • Too Bad Day But…

と3ヶ月連続でシングル曲を発表。

4ヶ月目にはこのシングル3曲にプラス3曲を加えた6曲入りの5th EP「Toge ni Bara」をリリースしました。

2021年10月、5th EPに収録した曲にAKLOとKEIJUを招いたリミックスバージョンをリリース。

それが「Kvi Baba / Too Bad Day But... (Remix) feat. AKLO & KEIJU」です。

この曲の大ヒットによって、Kvi Babaはさらに一個上のステージへ。

その後、「愛槌」「二つ目の家族」という2曲をリリース。

そこから8ヶ月の期間を空けて出した「Baby Come Back」では、失恋した自身の心情を、赤裸々に時にユーモアを交えて歌い話題となりました。

メジャーレーベル所属アーティストへ

2023年からKvi Babaはメジャーレーベル「TOY'S FACTORY(トイズファクトリー)」所属のアーティストとなり、ここから現在の快進撃につづく活躍が始まりました。

2023年1月にアニメのOP主題歌にも起用されたシングル曲「TOMBI」をリリース。

同年5月には、メジャー1stアルバム「Jesus Loves You」をリリース

アルバムリリース後のインタビューで「武道館紅白という次のステージが見えてきた」と語るほど、ここ数年の集大成という自信を持ってリリースした作品となりました。

大ヒット曲を連発し本格的なブレイク

すでに人気アーティストとして認知されていたKvi Babaですが、ここからさらに出す曲出す曲すべてが大ヒットという神がかり的な活躍を見せることになります。

  • Luv Myself feat. AKLO & KEIJU
  • Ms. U feat. idom & SALU
  • Friends, Family & God feat. G-k.i.d & KEIJU
  • City Love City Love City Love

↑2023年末から2025年1月までにリリースした全4曲です。すべての曲が各種サブスクのヒットチャートの上位に入り、2024年は年間を通して常に複数曲がランクインしている状態がつづきました。

なかでも“Friends, Family & God feat. G-k.i.d & KEIJU”は2024年を代表する1曲となるほどのバイラルヒットとなりました。

2024年の夏にはデビュー6年目にして初のワンマンライブを東京・大阪の2ヶ所で開催。

2025年1月にも同じく東京・大阪でのワンマンライブを行いました。

以上の4公演すべてのチケットが即日ソールドアウトという、Kvi Babaの人気をあらためて示す結果となりました。

日本武道館へ

2025年1月29日に行われた東京公演のなかで、「2番出口を出た所で逢おう、武道館やっからよ!」とZORNをサンプリングしたシャウトをしたKvi Baba。

2021年のZORNのライブで客演で出演し、2023年にメジャー移籍した際に目標の舞台として宣言した「日本武道館」。

ここ数年の急激な人気の上昇と共に、わずか5回目のワンマンライブで武道館に立つという偉業を成し遂げることとなりました。

おそらく武道館公演も大成功させ、次はもっと大きな舞台に立つことでしょう。

人気曲・おすすめ曲

Too Bad Day But... (Remix) feat. AKLO & KEIJU

Kvi Babaの名前を一気に広げた大ヒット曲。

「9割が悪い事なんだって けど1割は良い事あるんだって」というフックの一節。

“嫌なことにあふれた周りの環境をどうポジティブに捉えるか”。そんなKvi Babaらしいテーマをユーモラスに歌った1曲です。

ちなみに“昨日会った身内がパクられても”という歌詞は、Kvi Babaの身に本当に起きたことだそうです。

Luv Myself feat. AKLO & KEIJU

“ネガティブな状況をどう自分の内面で捉えてポジティブに変えるか”

そんなKvi Babaならではの“自分への応援歌”といったテーマを、三者三様の視点でつづられた歌詞が心に響きます。

「苦い想いもコーヒーみたい 苦い想いもコーヒーみたいだ」。自分に言い聞かせるように繰り返したフックのこの一節。語感と比喩表現を両立させるKvi Babaのセンスが光っていますね。

同じメンバーで作った“Too Bad Day But... (Remix)”のテーマと内容と比較すると、Kvi Babaの変化と成長も感じさせますね。

Friends, Family & God feat. G-k.i.d & KEIJU

2024年を代表するバイラルヒットとなった1曲。

BADHOP解散後ソロとなったG-k.i.dの客演参加でも話題となりました。

一回聞くだけで口ずさめる、口ずさみたくなるようなKvi Babaのフックの名手ぶりが光ります。

読み込むと深い意味が込められている客演2人のリリックも胸に染みますね。

Tired But Fine (Remix) feat. vividboooy

おすすめ曲として少し昔の曲からも紹介します。

4th EP「LOVE or PEACE or BOTH」に収録された、初期の人気曲であるこちら。

今よりも葛藤の中もがいていた頃のKvi Babaの魅力が堪能できる1曲です。

暗く重たい曲調と内容ですが、しんどくて辛い時に心に寄りそってくれるような曲になるのではないでしょうか。

まとめ

この記事ではKvi Babaについて紹介しました。

かなりの分量になってしまいましたが、より深くKvi Babaのことを理解するのに役立ったのなら嬉しいです。

他にもラッパーに関しての記事を色々と出しているので、気になったものからチェックしてみて下さい!

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