年々勢いを増すラッパーのKEIJU(ケイジュ)。
心地いいフロウと深みのあるリリックにハマる人が続出し、ワンマンライブは毎回追加公演を出さなければならないほどの人気ぶりです。
2025年には2ndアルバムをひっさげて初のアリーナツアーも開催。
この記事ではラッパーKEIJUのこれまでの道のりを、プロフィールや人気曲などの基本情報とともに徹底解説していきます。
KEIJUのことをより深く知りたい方は、ぜひチェックしてみて下さい。
目次
KEIJUとは
アーティスト名(読み方) | KEIJU(ケイジュ)※旧名 YOUNG JUJU |
本名 | 啓寿 |
年齢(生年月日) | 32歳(1992年11月17日生まれ) |
身長 | 173cm |
出身地 | 東京都世田谷区経堂 |
最終学歴 | 和光高等学校卒業 |
所属レーベル | Cashcade Entertainment |
KEIJU(ケイジュ)は1992年11月17日東京都世田谷区経堂生まれの、現在32歳のラッパーです。
地元世田谷区で育った幼なじみ達と組んだヒップホップ・クルーKANDYTOWN(キャンディータウン)のメンバーとして活動を開始。
ソロとしても2016年にデビューして以来、数々の人気曲をリリースしてきました。
ワンマンライブを行えば毎回全公演ソールドアウト。2025年には初のアリーナツアーを開催する現在の日本のヒップホップシーンきっての人気ラッパーです。
名前の由来
KEIJUというアーティスト名は、本名の「啓寿」をローマ字表記にして付けられました。
もともとは“”YOUNG JUJU(ヤング ジュジュ)という名前で活動していましたが、ソロとしてメジャーデビューする際に現在の“KEIJU”に改名しました。
ラップスタイル
あえて抑揚を抑えたスムーズなフロウと、メロウな歌声が特徴のKEIJUのスタイル。
オートチューンを使うラッパーの代表的存在でもあります。
もともとオートチューンは使っていませんでしたが、2017年の大ヒット曲「tofubeats - LONELY NIGHTS」でtofubeatsに誘われて初めて使いました。
自身のスタイルについては
「日本って歌とラップを絶妙なバランスでやってる人がいない。ソロではそういうところを突いていきたい」と語っています。
高い女性人気
ラッパーのなかでも屈指のモテ男として知られるKEIJU。
ライブ会場には熱狂的なKEIJUファンの女性が駆けつけ、黄色い歓声が飛びかうのが恒例となっています。
もちろん女性だけでなく男性からの人気も高く、そのオシャレなファッションを真似するファンも多くいます。
KEIJUの経歴

KEIJUの略歴は以下のようなものです。
子供時代 (幼稚園〜小学校) | 世田谷区に生まれ、「学校法人和光学園」が運営する 和光幼稚園、和光小学校へ進学。 |
中学時代 | 和光中学校へ進学。中1の時にヒップホップに出会う。 |
高校時代 | 町田市にある「和光高等学校」へ進学。 ラップを始め、YaBastaを結成。 |
渡米 | 高校卒業後、1年半ほどアメリカのサンフランシコで暮らす。 |
帰国 | 音楽活動をするため帰国。 半年程、GROW AROUND(洋服屋)で働く。 |
2012年 | KANDYTOWN結成。 |
2014年 | KANDYTOWN 1stミックステープ「KOLD TAPE」をリリース。 |
2016年 | KANDYTOWNとして「Warner Music Japan」からメジャーデビュー。 ソロとしてデビュー。1stソロアルバム「juzzy 92’」をリリース。 |
2017年 | 数々の客演曲が大ヒット。 ソロとして「Sony Music Labels」とメジャー契約。 |
2019年 | EP「heaetbreak e.p.」をリリース。 |
2020年 | メジャー1stアルバム「T.A.T.O.」リリース。 |
2023年 | KANDYTOWN解散。EP「Speed Tape」リリース。 「Above Us Only Sky Tour」開催。 |
2024年 | 自身が運営するレーベル「Cashcade Entertainment」設立。 全国4カ所でのZeppツアー開催 |
2025年 | 2ndアルバムリリース。 アリーナツアー「N.I.T.O. TOUR」開催。 |
東京都世田谷区に生まれ育つ
KEIJUは1992年に生まれ、東京都世田谷区経堂にて育ちました。
経堂は新宿や渋谷へ15分へ行ける距離にある、閑静な住宅街が広がる街です。
KEIJUは多数の芸能人・文化人が子供を通わせていることでも知られる「学校法人和光学園」が運営する幼稚園に入り、高校まで系列の学校に進学することになります。
KANDYTOWNの多くのメンバーは、和光学園運営の幼稚園や小学校から知っている幼なじみです。メンバーの故・YUSHIが草刈正雄を父にもつ芸能一家だったり、友人にZeebraの息子がいるような学校でした。
小学生の頃にはサッカークラブのキャプテンを任されるなど、活発な少年だったKEIJU。
先輩の家でラップのMTVを流しているのを見て、だんだんヒップホップを聴くように。
中1の頃から海外のラッパーや、キングギドラなどの日本語ラップも追いかけるようになりました。
ヒップホップ好きな女の子をデートに誘うため、エミネム主演の「8マイル」を映画館に見にいったりもしたそうです。
ラップを始め、グループを結成
故・YUSHIやIOなど2つ上の先輩たちはBANKROLLというグループを結成し、すでに活動していました。
YUSHI=KANDYTOWNの中心人物でKEIJUを含めたメンバーに多大な影響を与える。2015年2月14日に不慮の事故で23歳の若さで亡くなりました。以降、毎年2月14日には何らかの音源をリリースするなどしていました。
YUSHIから「お前もやれよ」と言われたKEIJUは、地元の仲間であるGOTTZらとYaBastaというグループを結成。初めてレコーディングをしたのは高校2年の時でした。
このBANKROLLとYaBastaの2組がのちに合流して出来たのがKANDYTOWNです。
高校時代遊んでばかりだったKEIJUを見かねた親が「お前はこのまま東京にいたらダメになるから行って来い!」と言ったので、高校卒業後はアメリカのサンフランシコに行くことに。
1年半ほど経ったときに遊びにきたIOから「東京に僕たちの曲を聞いて興味を持ってくれているレコード会社の人がいる」と聞かされ、スイッチが入ったKEIJUは東京に戻り音楽活動をしていくことを決めます。
アーティスト名を“YOUNG JUJU(ヤング・ジュジュ)”とし、KANDYTOWNのメンバーとして活動を始めました。
KANDYTOWNでの活動は別記事で解説するので、ここでは省略します。
ソロとしてデビュー
YOUNG JUJUは2016年にクリエイター集団BCDMGとPヴァインとの共同マネジメント契約を結び、ソロとしてデビューすることになりました。
2016年11月に1stアルバム「juzzy 92’」をリリース。
“First Things First”など現在でもライブで歌う人気曲が入ったこのアルバム。
KANDYTOWNの1stアルバムと同月リリースだったため、制作は相当ハードだったようです。
客演でヒットを飛ばした2017年
2017年はとにかく客演で大活躍した年でした。
「tofubeats - LONELY NIGHTS feat.YOUNG JUJU」が、この年を代表するバイラルヒット。
そのころのKANDYTOWNには“オートチューンを使わない”という不文律があったのですが、tofubeatsからの要望で初めてオートチューンに挑戦しました。
tofubeatsは100%オートチューンを使った方がいいラッパーだと思って誘ったそうです。
本格的な音楽活動を再開したばかりのAwichとも共演し、「Awich - Remember feat. YOUNG JUJU」をリリース。
こちらも日本中のクラブで毎夜かかるヒットチューンとなり、.YOUNG JUJUの人気をさらに押し上げることとなりました。
年末にはソロとして「Sony Music Labels」とメジャー契約。このタイミングでアーティスト名をKEIJUに改名しました。
闇の中でもがいた2018年
順調にキャリアップし絶好調に見えたKEIJUでしたが、2019年2月にリリースしたEP「heaetbreak e.p.」のプレスリリースにはこんなKEIJUのコメントがありました。
〈2018年は自分にとってとても暗い年だった〉
EP「heaetbreak e.p.」は全体的にダークな雰囲気で、曲中では主にKEIJUが抱える葛藤や孤独感が歌われています。

本来暗いビートや内容も重めのものが好きなKEIJUにとって、「LONELY NIGHTS」や「Remember」のような明るくキラキラした曲をやった反動が出たという事でした。
チャレンジとして自分の趣向とは異なるものにトライしてみたが、その結果、自分がどういう音楽をやりたいのかわからなくなってしまったというKEIJU。
一時はリリックもフロウもまったく出てこなくなり、マインド的には病んで何をやっても気分が乗らない時期がつづきました。
そんな闇から抜け出したきっかけは、大阪のホテルで過ごした20日間でした。急遽思い立って大阪の知り合いたちに声をかけ楽曲制作をすることに。
そこで出来たのが、EP「heaetbreak e.p.」に収録されている“tacit”と“alone”の2曲です。
↑“alone”は「Jin Doggともやりたい」というKEIJUの要望にJin Doggが応じてくれ、すぐにスタジオに来てくれて制作した曲でした。
「T.A.T.O.」
2020年にアルバム「T.A.T.O.」をリリース。
「T.A.T.O.」は「タトゥー」と読みます。
メジャー感のある派手な“Hold You Down feat. MUD ”のような曲から、KEIJU好みのタイトなビートの曲まで幅広くそろえた、KEIJUならではのメジャー仕様の作品となりました。
メジャーっぽい要素をギリギリのラインまで抑え、「juzzy 92’」でやっていた音楽を改めて今の感覚でやってみた結果、このようなバランスの作品になったそうです。
人気爆発〜現在まで
KANDYTOWNが2023年3月の日本武道館ライブをもって解散。KEIJUはソロアーティストに専念していくことになりました。
もともと誰もが知る人気ラッパーでしたが、ここ数年の人気の過熱ぶりは凄まじいものがありました。
2023年9月にEP「Speed Tape」をリリース。
そして、今作のリリースを記念したKEIJU初となるワンマン・ライブ「Above Us Only Sky Tour」を東京・大阪の2ヶ所で開催。
両公演とも即日ソールドアウトしたため、急遽、東京・豊洲PITでの追加公演も開催。
あらためてKEIJU人気の凄さを示すこととなりました。
2024年、自身が運営するレーベル「Cashcade Entertainment」を設立。
これ以降のKEIJUの活動はここを拠点に進めることとなります。
同年の夏には、東京・大阪・名古屋・福岡の全国4カ所でのZeppツアーを開催。早々に全公演ソールドアウトしたため、またしても急遽、東京ガーデンシアターでの追加公演が実施されました。
東京ガーデンシアターはキャパ8000人の大型会場です。
2025年春に2ndアルバムをリリース。6月にはこれを提げて初のアリーナツアー「N.I.T.O. TOUR」を開催。
大阪城ホール(16000人収容)、横浜アリーナ(17000人収容)という、ひと握りのラッパーしか立てない舞台に立つまでの人気となりました。
これからもまだまだ活躍し、素晴らしい曲を届けてくれることでしょう。
人気曲・おすすめ曲
Wind Rise ft. JJJ
「Speed Tape」に収録された、JJJを客演に迎えた人気曲。
涼しくなり始めた頃に聞きたくなるような楽曲ですね。
サンプリング元はHacim & Gabe Lucasの“Back to Me”という2022年の楽曲です。
Tears
2020年リリースのライブで最高に盛り上がる人気曲。
ソプラノサックスが印象的なビートにKEIJUのクールなラップが絶妙にマッチした1曲。
季節を感じさせるものが多いKEIJUの楽曲。この曲はまさに冬に聞くのにぴったりですね。
backseat feat. Kvi Baba & tofubeats
ここ数年で何度も組んだKEIJUとKvi Babaの名コンビ。
お互い相乗効果的に人気を急上昇させていきました。
YOUNG JUJU時代に組んだ、tofubeatsとも久々の共演。
とにかく抜群の相性のKEIJUとKvi Baba。人気が出るのも当然ですね。
get paid
2019年にリリースされたEP「heaetbreak e.p.」に収録。
母親から言われた「お金は増えていても、大事な周りにいる人たちは減っていくばかりだからね」という言葉から着想したという1曲。
この時期のKEIJUのモードを表すかのような、もの悲しさとクールさが魅力的な楽曲になっています。
「お金は大事にならないからいい」というヒップホップという文化を逆手に取ったような、印象的なフック。
KEIJUいわく、とにかく大事なものは減っていくということを言いたかったそうです。
まとめ
この記事ではラッパーKEIJUについて紹介しました。
年々深みを増していく大人の色気は、唯一無二の魅力を放っていますね。
他にも色々とラッパーに関しての記事を書いているので、気になるものからチェックしてみてください!