MCバトルイベントに欠かせない「司会」というポジションは、大会全体のスムーズな進行と盛り上がりを大きく左右する重要な役割です。
いくら良いMC達を集めても、司会者が不慣れな人だと大会全体がイマイチなものになってしまいがちですからね。
現在は数多くのMCバトルの大会(イベント)があり、それぞれの大会ごとにおなじみの司会者がいて、その司会者の個性が大会のカラーを大きく左右しています。
この記事では、そんなMCバトルにおける司会者の役割の解説と、各大会を担当しているおなじみの司会者について紹介していきます。
ABEMAプレミアムなら過去の戦極や凱旋、真ADRENALINEなどが見放題です。MCバトル好きの方はぜひチェックしてみて下さい。
目次
各大会ごとの「司会者」
※ここで挙げる各大会の「司会」は、予選やスピンオフ企画などではなく、「本戦」を担当している人を対象としています。
(↓大会名をクリックすると各紹介部分に飛べます。)
大会名 | 司会者 |
---|---|
戦極MCBATTLE | MAKA |
凱旋MCbattle | 怨念JAP |
KING OF KINGS | MASTER |
真・ADRENALINE | ACE、HIDE |
UMB | DO BOY |
SPOTLIGHT / ENTER | 遊戯、SATUSSY |
口喧嘩祭 | 未定(特定の人おらず) |
破天MC BATTLE | 渡部 建 |
高校生ラップ選手権 | HIDADDY |
BATTLE SUMMIT | UZIthe9mm |
NEO GENESIS | RunLine |
ENTA DA STAGE | サイプレス上野、NONKEY |
THE罵倒 | G.O |
Red Bull Roku Maru | 怨念JAP、ACE |
九州MCバトル | PEKOKHARED |
戦極MCBATTLE
・MAKA
「戦極MCBATTLE」の司会をつとめているのは、レゲエDJの“MAKA(マカ)”です。
MCバトルの出演者としても有名ですよね。
「戦極MCBATTLE」の司会は“八文字”さんが初代司会として長らくつとめていましたが、武道館で行われた「第24章」大会をもって勇退。
「第25章」大会から二代目司会の“MAKA”が担当しています。
“MAKA”は以前から本章以外の「U-22 MC BATTLE」などでは司会をつとめていましたね。
また本章以外のスピンオフ大会では、ラッパーの“NAIKA MC”が司会をつとめることもあります。
凱旋MCbattle
・怨念JAP
「凱旋MCbattle」の司会をつとめているのは、“怨念JAP(オンネンジャップ)”です。
「凱旋MCbattle」の主催者でもあります。
もともとは自身もMCバトルに参戦するプレイヤーでしたが、今は主催者としての仕事に専念。
2017年に21歳の若さでこの大会を立ち上げ、今では国内屈指の人気と動員をほこるイベントにまで成長させました。
KING OF KINGS
・MASTER
「KING OF KINGS」の司会をつとめているのは“MASTER(マスター)”です。
ビートボクサーであり、「KING OF KINGS」を主催する“9SARI GROUP”の一員でもあります。
その年の各MCバトルを勝ち抜いた「王の中の王」を決める「KOK GRAND CHAMPIONSHIP FINAL」というもっとも注目が集まるバトルを、安定感のある司会ぶりで見事に進行しています。
「KOK2021」のみMASTERが体調不良のため、代役として“UZI”が司会をつとめました。
真・ADRENALINE
・ACE HIDE
「真・ADRENALINE」の司会をつとめているのは、ラッパーの“ACE(エース)”とラッパーの“HIDE(ヒデ)”です。
2人とも大会の主催者でもあります。
生バンドによるビートが特徴の大会で、他のMCバトルにはない難しさもある中での見事な司会ぶりが光ります。
UMB
・DO BOY
「ULTIMATE MC BATTLE」、略して「UMB」の司会をつとめているのは“DO BOY(ドゥボーイ)”です。
広島を拠点に活動するラッパーである彼が、「UMB GRAND CHAMPIONSHIP」2017、2018、2019、2022、2023の司会をつとめました。
UMBの司会は「UMB2020」は晋平太、「UMB2021」はUZI(MASTER欠場による代役)、「UMB2022」はDO BOYとKM$と2人での担当と、司会が年によって色々変わるのでややこしいのですが、“DO BOY”が担当することが多いので彼を代表として上げさせてもらいました。
SPOTLIGHT / ENTER
・遊戯、SATUSSY
「SPOTLIGHT」と「ENTER」の司会をつとめているのは、“遊戯(ユウギ)と“SATUSSY(サトューシー)”の2人です。
ちなみに年に数回ひらかれる「ENTER」が予選で、「SPOTLIGHT」が「ENTER」の入賞者+ゲストMCで戦うその年の王者を決める大会です。
どちらの大会も大阪を代表するクルー“韻踏合組合”が主催していて、クルーのMCでもある“遊戯”と“SATUSSY”が「司会」を担当しています。
口喧嘩祭
・未定(特定の司会はおらず)
「口喧嘩祭」の司会は特に固定された人がいるわけではなく、 直近→過去の大会順にあげても、“NONKEY(ノンキー)”、 “MASTER(マスター)”、“NONKEY”、UZI (ウジ)& MASTER、UZI、UZI、UZIという感じです。
ある時期まではUZIが1人でつとめる事が多かったのですが、2022年10月に開催された「口喧嘩祭SPECIAL」のUZI & MASTER以降は大会ごとに変わっています。
破天MC BATTLE
・渡部 建
2022年より始まったMCバトル「破天MC BATTLE」の司会をつとめているのは、お笑いタレントの“渡部 建(ワタベケン)”です。
イザナギゲームズが主催する「破天MICROPHONE」には、MCバトルの大会とビートボックスの大会、さらにラッパーとビートボクサーがタッグを組んで戦う大会の3種類の大会があります。
2024年より始まった「破天共鳴MC&BEATBOXタッグBATTLE 」の司会は、ビートボクサーの“Rio Matsuzawa”がつとめました。
高校生ラップ選手権
・HIDADDY
「高校生ラップ選手権」の司会をつとめるのは、韻踏合組合のラッパー“HIDADDY(ヒダディー)”です。
第1回〜第10回までの司会を“DARTHREIDER”がつとめ、第11回から“HIDADDY”がそれを受け継ぐかたちで現在まできています。
BATTLE SUMMIT
・UZI
2022年に開催された賞金1000万をかけた夢のMCバトル「BATTLE SUMMIT」の第1回大会の司会をつとめたのは、ラッパーの“UZI(ウジ)”です。
さらに2024年に開催された、賞金を2000万円とさらに倍増させた「BATTLE SUMMIT 2」の司会もひきつづきUZIがつとめました。
NEO GENESIS
・RunLine
2023年より始まった新しいMCバトル「NEO GENESIS」の司会をつとめるのは、ラッパーのRunLine(ランライン)”です。
「NEO GENESIS」の主催もつとめる“RunLine”がみずから司会をし、MCバトルの未来を担う新世代ラッパーたちのバトルを盛り上げています。
ENTA DA STAGE
・サイプレス上野、NONKEY
サイプレス上野が主催する「ENTA DA STAGE」の司会をつとめるのは、ラッパーのサイプレス上野”と“NONKEY(ノンキー)”の2人です。
MCバトル巧者でもある2人のラッパーによる、息のあった司会が会場を盛り上げています。
THE罵倒
・G.O
2018年に休止して以来、2023年に久々に開催されたMCバトル「THE罵倒」の司会をつとめているのは、“G.O(ジーオー)”です。
渋谷を拠点に活動するクルー“ ICE DYNASTY”のメンバーであり、THE罵倒を主催する「CASTLE-RECORDS 」の広報担当としてもお馴染みの存在ですね。
Red Bull Roku Maru
・怨念JAP、ACE
Red Bullが主催し2021年より始まったMCバトル 「Red Bull Roku Maru」の司会をつとめるのは、“怨念JAP”と“ACE”の2人です。
一般的な「8小説×○ターン」のような形式ではなく、「各自持ち時間1分間の2Round制」という特殊なルールで行われるこのバトル。
司会巧者の2人の技量があってこそ、この特殊なバトルが白熱したものとなっています。
九州MCバトル
・PEKOKHARED
「九州MCバトル」の司会をつとめているのは、“PEKOKHARED”です。
「KMB」主とも略されるこのバトルは、主催者でもある“PEKOKHARED”がみずから司会をつとめています。
MCバトルにおける「司会」の役割とは
MCバトルにおける司会の役割を大きく2つに分けると、以下のようになります。
- 「試合」のときの役割
- 「それ以外」のときの役割
ここからはその2つについて、それぞれ解説していきます。
役割の解説はいいから、各MCバトルの司会者が誰なのか知りたい人は→ 各大会ごとの「司会者」一覧へ
「試合」における役割
試合における司会の役割を時系列順にならべると、以下のようなものです。
1.は説明不要ですね。これから戦う2人のMCを順に呼びこみます。
2.試合で使うビートを紹介します。試合によって
- ビートが決まっている試合
- 2、3種類のビートから選択する試合
の2パターンがあります。
※「1回戦から決勝までずっと同じルールで進む大会」と「試合のステージによって変わる大会」があります。例 : 2回戦まではビートが決まっているが、BEST4から選択制に変わる。
3. 先行後攻を決める手段としては、MC2人による「じゃんけん」が一般的ですが、司会者による「コイントス」などで決める大会もあります。
ビートを複数から選ぶ試合では、「先攻」になったMCにビート選択権が与えられるのが一般的です。その理由としては、MCバトルでは「後攻」が有利とされているからです。
まれなケースですが、“ビート選択”意外にも「8小節×4ターン」にするか「16小説×2ターン」などと“小節数とターン数”を選択するバトルがあります。この際も先攻が決めるケースが一般的です。
4. バトル開始の合図
バトル開始の合図に決まった言い回しはありませんが、 「それでは行きましょう。先攻〜(MC名)、後攻〜、〜小節×〜ターン、レディー…ファイト!」のような感じが一般的です。
バトル中に司会者が指を立てて数えていることがあります。これは「いまは何ターン目なのか」がわかるようにです。1本なら1ターン目、2本なら2ターン目です。
5. 勝敗判定
判定方法も大会ごとにさまざまです。
- 観客判定のみ(挙手の数から司会が判断する)
- 審査員票のみ
- (観客判定+審査員票)の合計点
以上の3種類のうちのどれかが採用されます。
この観客判定のジャッジが司会の非常に大事な仕事になります。歓声の大きさに惑わされず、挙手の数から冷静に判断しなければいけません。
「試合」以外の場面での役割
MCバトルは「勝敗を競う場」ではありますが、大前提として観客を楽しませる「イベント」です。
試合以外の時間もふくめた全体をどう盛り上げるかが重要になってきます。
司会者の「試合」以外の場面での役割は、以下のようなものです。
ザッと上げるだけでも、このようなものがあります。
「審査員やDJの紹介」や「大会のルール説明」など一部伝える内容が決まっていることもありますが、基本的には「司会者」それぞれに自由に任されています。
会場の雰囲気をその時々で感じとり、今どうすれば良いのかを判断して実行していく。
言うなれば、イベント全体をフリースタイルでコントロールしているのです。
そのことを考えると、「MCバトルに強いラッパーでかつ司会も見事にこなす人」が多いのもうなずけます。
ABEMAプレミアムなら過去の戦極や凱旋、真ADRENALINEなどが見放題です。MCバトル好きの方はぜひチェックしてみて下さい。
まとめ
この記事では、MCバトルにおける「司会」について解説しました。
注目されることは少ないですが、私たちが日々楽しんでいる大会を支える重要な役目を果たしてくれている「司会」の方たちには、もっと感謝したいですね。